こんにちは、EVライフ編集部です。
日々、多くの電気自動車(EV)関連の新製品や活用方法、ピックアップニュースが登場しています。EVライフでは、電気自動車(EV)との生活をまとめ、整理して発信しています。
今日は多数のEV関連ニュースから注目の情報として「EUは勝ち残る?中国と米国の脅威に直面、EUの EV 生産計画の2/3が危険に直面!」をEVライフライターが紹介します。
EVが強い国は?EUは勝ち残る?中国と米国の脅威に直面
欧州連合 (EU) は、グリーン産業の覇権をめぐる米中の戦いの中で、足場の低下に対する懸念の高まりに直面しています。 中国は電気自動車 (EV) の輸出と投資で EU 市場を積極的にターゲットにしていますが、米国は昨年、欧州企業を誘致するためにインフレ管理法に多額の金額を投入しました。 EU は3月23日と24日のサミットで対策について議論しましたが、現在、統一されたアプローチに欠いています。
中国:EUに工場を進出
ドイツとハンガリーでは、EV業界への中国企業の流入が続いています。 世界最大の自動車用バッテリーメーカーである中国のCATLは、昨年、ドイツ中部のヨーロッパで最初の工場で操業を開始し、ハンガリーに巨大な工場を建設する計画を発表しました。 投資額は730億ユーロ(約1兆円)で、ドイツなどの欧州主要自動車メーカーへの供給を目指します。
EUでは中国に対する警戒感が高まり、中国からの投資は2016年をピークに減少しています。しかし、自動車業界は異なり、親中政策を進めるハンガリーを中心に、中国の自動車メーカーのBYDをはじめとする中国の大手EV企業が相次いで工場を立ち上げています。
フランスの調査機関によると、ヨーロッパの EV 市場における中国のシェアは昨年6% でしたが、2030年までに最大で20%に達すると予想されています。 欧州のEVの価格は平均で約5万ユーロ(約700万円)以上するのに対し、中国車は1万ユーロ程度(約140万円)安いと言います。、長期的な国家補助金に支えられた中国企業は、価格だけでなく技術競争においても欧州企業を脅かしています。
米国:税額控除でEUメーカーの工場誘致
バイデン政権のインフレ抑制法は、守勢にあったEUにさらなる打撃を与えそうです。 この法律は、北米で組み立てられたEVに対して税額控除の形で補助金を提供しています。 この政策は、EU企業が米国への流出のきっかけとなっています。
・ドイツの大手自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは今月、カナダにEVバッテリー工場を建設し、アメリカのサウスカロライナ州にEV工場を開設すると発表したが、どちらも法律の下で優遇措置の対象となります。 フォルクスワーゲンが計画していた東ヨーロッパの新工場は保留されています。
・フランスのシトロエンなどを所有するステランティスも2月にアメリカのインディアナ州への投資計画を発表しました。
・スウェーデンのEVバッテリー大手であるノースボルトは、ドイツに計画中の工場よりも米国への参入を優先するとほのめかした。
EU;マーケは中国からの進出に直面、製造は米国に流出
ブリュッセルに本拠を置く環境 NGO T&E は、EUにおけるEVバッテリー生産計画の 3 分の 2 がキャンセルまたは延期される可能性があると警告し、EUが米中対立の火種にさらされていることを引き合いに出しました。 EUは、グリーン産業のさらなる衰退を防ぐために、迅速に行動を起こす必要があることが見込まれています。
EVが強い国はどこ?2022年における電気自動車(EV)覇者
EV産業において強い国はどこになるのでしょうか?我々は、世界の情報をもとに【EV王者】電気自動車メーカーランキング!最も売れているピュアEVはどこの?の記事で、ピュアEV(BEV)におけるトップ20を発表しています。
2022年上期の電気自動車(EV)メーカーランキングと地域
上の記事の中で紹介した、2022年上期におけえう電気自動車(EV)、とくにBEVにおける売上ランキングを、アライアンスに対して地域をつけて並べると次のとおりです。
1位 Tesla(米国)
2位 BYD(中国)
3位 GM(中国・米国)
4位 VW Group(EU)
5位 Hyundai(韓国)
6位 Stellantis(EU)
7位 Chery Automobile(中国)
8位 GAC(中国)
9位 R-N-M Alliance(EU・日本)
10位 SAIC(中国)
11位 Dongfeng(中国)
12位 Geely-Auto Group(中国)
13位 Changan Automobile Group(中国)
14位 BMW Group(EU)
15位 Xiaopeng(中国)
16位 Mercedes-Benz Group(EU)
17位 Hozon Auto(中国)
18位 Great Wall Motors(中国)
19位 NIO Inc.(中国)
20位 Leap Motor(中国)
このように見ると、トップ10の中で圧倒的な存在感を見せるのは中国で、地域ごとのランクイン数を整理すると次のようになります。
中国:13アライアンス
欧州:5アライアンス
米国:2アライアンス
数字だけみると、米国は劣勢のように感じますが、米国はBEV業界でシェア1位のテスラがあるため、販売台数では勝負できる位置にいます。一方、EUでトップ20入りしている全てのアライアンスのBEV販売台数を足しても、米国テスラのBEV販売台数に及ばず、中国勢のBEV販売台数の総和にも及ばず、2022年現在におけるEUのEV販売のシェアは小さくなりつつあります。
上で紹介したように、今後、中国車のEUへの大幅参入やEUのEVメーカーの米国流出により、さらに米中の力は強まることが想定されるため、EUの今後の展開に注目が集まります。
日本はほぼランク外
当記事は米国・中国・EUについて、EUのEV業界におけるシェア縮小の危険性を紹介しましたが、上のランニングのとおり、電気自動車(EV)の販売において日本のメーカーはトップ20にほとんど入っていません。
報道等では欧州の危機を外野から警鐘を鳴らしていますが、まずは日本自身の危機に目を向け、EV業界におけるポジショニングを見据えて行かなけければならない事態が長く続いています。
まとめ:EV業界の勢力図、米中はさらに巨大に、EUは米中の狭間でどうなるか
本記事は「増加中!?中国の電気自動車(EV)の炎上事故多発の危険性を検証!」について紹介しました。
EUは、中国の積極的な輸出と電気自動車 (EV) への投資により、グリーン産業で課題に直面しており、米国は欧州企業を誘致するために多額の補助金を提供しています。 最近のサミットで対策を議論したにもかかわらず、EU は統一されたアプローチを欠いています。 EUは、グリーン産業のさらなる衰退を防ぐために迅速に行動する必要があります。
EV業界では競争が激化する中で技術の進化は目覚ましく、消費者にとっては早期に競争の恩恵を受けられるようになるため喜ばしいことですが、既存メーカーにとっては必ずしもそうではありません。過去で培った技術やブランド力をもとに更に高品質な電気自動車(EV)の台頭に期待が持たれます。
読んで下さりありがとうございました。
それでは良いEVライフを!