■ ホンダのEV戦略
ホンダは、2022年4月12日にEV戦略を発表しています。 (参照:ホンダの公式ページ)。
想定する展開EV車種数
現在から2020年代後半に向けて、主要地域ごとの市場特性に合わせた商品の投入を考えており、日本では2024年前半に、商用の軽EVを100万円台で投入し、その後、パーソナル向けの軽EV、SUVタイプのEVを適時投入予定しています。2020年代後半以降は、EV普及期としてグローバル視点でベストなEVを展開し、ハードウェアとソフトウェアの各プラットフォームを組み合わせたEV向けプラットフォーム「Honda e:アーキテクチャー」を採用した商品を2026年から投入予定です。以上の取り組みから、EVは、2030年までに軽商用からフラッグシップクラスまで、グローバルで30機種を展開し、年間生産は200万台を超える計画しています。
EVへの投資
2022年の発表から今後の10年間で、①研究開発費として約8兆円を投入し、その内、電動化・ソフトウェア領域には約5兆円(研究開発費 約3.5兆円、投資 約1.5兆円)を投入予定。
②「新領域」や「資源循環」などを含む新たな成長の仕込みに、今後10年で約1兆円を投入予定。
③将来有望な先端技術やビジネスモデルを持つスタートアップ企業などに対して、年間100億円規模での出資を積極的に図り、技術・事業の幅を拡大させていく予定。
EV推進へのコメント
“Hondaは幅広い製品を提供するモビリティカンパニーであり、世界一のパワーユニットメーカーでもあります。創業以来、多彩なパワーユニットを通じて、人々に行動する「パワー」を提供し、移動と暮らしの進化に貢献してきました。これからもHondaは、社会の変革や、暮らしの質を向上させようと、意志を持って動き出そうとしている世界中全ての人を支えるパワーとなることで、人々の可能性を拡げていきます。”
ホンダ戦略の特徴
ホンダのEV戦略の特徴は、ホンダは、車にとどまらず、バイク、産業機械などさまざまなモビリティアプリケーションに展開しているメーカーであり、それぞれのモビリティに対してもEV化(電動化)の指針を立てています。EV業界の中では、後手に回っているEV戦略になりますが、各種モビリティ分野で培われるEV技術がどのように実を結ぶのか、今後の拡がりに期待が高まります。また、注目すべきは日本の家電メーカー老舗であるソニーとの電気自動車事業でのタッグもあります。両社が折半出資で共同展開する「ソニー・ホンダモビリティ(SHM)」が22年9月末に設立され、2026年後半を日本EV市場投入を目標に、展開を予定しています。新規事業やスタートアップへの投資もEVビジョンに掲げるホンダが送る、さまざまな技術、事業との融合の中で新しいEVソリューションを今後も注目していきましょう。
今後のホンダのEVの発展を楽しみにしましょう!