■ メルセデスベンツのEV戦略
メルセデスベンツは、2021年7月22日に電動化に向けた「all-electric(全電動化)」に向けた発表しています。 (参照:メルセデスベンツの公式ページ)。
想定する展開EV車種数
ベンツの電気自動車(EV)の展開は他社より早い「行動力」が際立っています。2022年までに市場投入する全てのセグメントにおいてピュアな電気自動車(BEV)を提供することを発表し、実際に2022年にベンツのEVのラインナップは大きな拡がりをみせました。また、「Mercedes-Benz will be ready to go all electric at the end of the decade, where market conditions allow.」、つまり市場の状況によっては2030年までに全ての新車販売を「電動車」に対応できるよう準備を進めています。また、最新の市況をもとに算出すると、2025年までにEV関連のシェアは最大50%程度まで上がる可能性も想定されています。
EVへの投資
ベンツは、2022年から2030年までに総額400億ユーロ以上(約5.8兆円)と業界でもトップクラスの金額をピュアEV(BEV)の研究開発に投資するとし、一方で内燃機関搭載車とPHEVへの投資は、2026年に2019年比で80%減らすなど、ピュアEVへの移行を明確に示しています。このEV化の意思は次のような宣言からも分かります。「Capital allocation is moving from EV-first to EV-only. 」、ベンツは持てる資本を「EV-ファースト」から「EV-のみ」に移行していることを認識し、大きな変換を迎えつつあります。
EV推進へのコメント
“「Our main duty in this transformation is to convince customers to make the switch with compelling products. For Mercedes-Benz, the trailblazing EQS flagship is only the beginning of this new era」「この変革における私たちの主な義務は、お客様に魅力的な製品に切り替えるよう説得することです。 メルセデス・ベンツにとって、先駆的な EQS フラッグシップは、この新しい時代の始まりにすぎません」”
メルセデスベンツ戦略の特徴
メルセデスベンツのEV戦略の特徴は、圧倒的な「行動の早さ」です。ベンツの電気自動車(EV)の戦略は「EV決め打ち」のバックキャストな表現ではなく、あくまでも「市場の状況によって」と、市場環境の状況に対応する姿勢を貫いています。そうした柔軟性を見せる一方で、市場環境への対応の早さでは業界でもトップクラスであり、2022年においてはベンツの保有するボディのセグメントにおいて、新規の電気自動車(EV)のラインナップを市場に投入する偉業を実現しています。また、ベンツの電気自動車(EV)は圧倒的に「航続距離」が長い。EVの普及の課題の1つとしてガソリン車と比べた際の航続距離の長さが問題視されています。一方でベンツの電気自動車(EV)は700km(wltc)のEVを”すでに市場投入”するなど、業界の中でトップに必須る高いEV技術力も持ち合わせています。圧倒的な行動の早さ、圧倒的な投資額、圧倒的なEV技術力、これらの力によりベンツがEQS をフラッグシップとして新しい電気自動車(EV)時代を牽引する日がすでに来ており、今後もさらに自動車との向き合い方を変革していくことが期待されます。
今後のベンツのEVの発展を楽しみにしましょう!