■ 三菱のEV戦略の発表
三菱は、2020年11月に電動化に向けた「新環境計画パッケージ」を発表しています。 (参照:三菱の公式ページ)。
想定する展開EV車種数
三菱の発表では、具体的な車種の数は発表されていません。PHEV(プラグインハイブリッドカー)を中心とした電動化の推進を掲げており、2030年までに50%を電動化(PHEV、BEV、HEV)すると発表されています。
EVへの投資
三菱単体での電動化に向けた投資額は23年3月8日現在で発表されていません。一方、23年1月にアライアンス先である「R-N-M(ルノー日産ー三菱)」の3社連合で2030年までに230 億ユーロ(約3兆円)を投じることを発表しており、電動車のラインナップを35種類まで拡大する予定です。
EV推進へのコメント
“地球にやさしい そして しっかり走り愉しく使える
世界の社会課題である「地球の環境」を守りたい 人間が抱く「冒険したい・挑戦したい気持ち」にこたえたい 三菱自動車の「環境に優しいクルマづくり」と、どこまでもタフに力強く走る「安心安全なSUVのクルマづくり」が融合し、あなたの日常の生活から非日常の生活までを、より新しく愉しいものへ”
三菱戦略の特徴
(電気自動車(EV)アナリストからのコメント)
三菱のEV戦略の特徴は、PHEVを第一に電動化を進めている点です。三菱のEV開発の歴史は長く、1966年にはEVの開発に着手していました。一方、持ち合わせるエンジン技術の強みもあり、HEVやプラグインハイブッドへのこだわりや拡販が続き、2030年に向けた目標においてもBEVよりはPHEVに注力することが明言されています。また、ルノー・日産・三菱の3社連合にも大きな注目が集まります。有機的な結びつきを持ち、例えば2022年に発売された軽のEVのeKクロスは、日産-三菱両社の子会社であるNMKVが開発しており、日産サクラと同様のプラットフォームで設計されたEVになり、ekクロス・サクラともに大きな注目を集めました。BEVのみへの注力度は低いものの、日本の市場には合っている可能性もあります。
今後の三菱のEVの発展を楽しみにしましょう!