投稿日:2022-11-03  更新日:2023-01-06

【完全版】電気自動車(EV)の維持費の全てを紹介(自動車税・電気代・車検費用・保険料など)

こんにちは、EVライフの編集部です。

「電気自動車(EV)って、ガソリン車とだいぶ構造が違うけけど、いろいろな費用ってどうなるんだろう?」
「排気ガスは出ないみたいだけど、排気ガスに関する税金は無くなるの?」

電気自動車(EV)はガソリン車と大きく構造が異なり、それに伴って、各種維持費は異なります。そのため、ガソリン車と比べると維持費において異なる点が多数あります。

そこで本記事は「【完全版】電気自動車(EV)の維持費の全てを紹介(自動車税・電気代・車検費用・保険料など)」について紹介します。
本記事を通して、電気自動車(EV)の維持費の理解が深まると幸いです。

なお『EV維持費の一般論よりEV車種ごとの維持費が今乗ってるガソリン車と比べていくら安くなるの?』という具体的な年間節約額を知りたい方は、次のリンクからシミュレーションをしてみてください。税金、燃料費、車検費や保険料などを一括で比べるできるEVライフ独自のカンタン比較です。

「EV維持費のかんたん比較」はこちら

電気自動車(EV)の維持費の全て

電気自動車(EV)を維持する上で、定期的にかかる費用は次のとおりです。

✔︎電気自動車の維持費

①自動車税
②電気代
③車検費用
④保険料

結論からまとめると、それぞれの電気自動車(EV)の維持費を年ごとにまとめて整理すると次のようになります。


上のグラフは、国内でも実績の多いNissan社のLeaf(1.5トン以上)をもとに算出し、保険料には車両保険は含みません(車種により金額のブレが大きいため)。
電気自動車の維持費について、購入当初は免税・減税対策により、年で10万円程度しかかかりません。2年からは減税が少なくなりますが、それでも免税が適用される税金もあるので比較的安めの維持費になります。
一方、6年目から特殊な免税・減税がなくなった状態での維持費になり、基本的に、6年目以降で年の維持費が大きく変わることはなく、概ね15万円前後になります。

①自動車税

電気自動車(EV)の自動車税
6,250円@初年度
25,000円@2年目以降

自動車税は正式には「自動車税種別割」と改名されており、排気量に応じて毎年課税されていて毎年支払う必要があります。
電気自動車(EV)の場合、自動車税について「グリーン化特例」による減税処置があり、普通車の場合は初年度は6250円、以降は25000円(一律)です。電気自動車(EV)の軽自動車の場合、初年度が2700円、以降は10800円(一律)になります。
詳細を次の記事で紹介します。
関連記事:【維持費】電気自動車(EV)の自動車税とは?免税は?費用を分かりやすく解説!

②電気代

電気自動車(EV)の電気代
34,316円/年@普通充電

ガソリン車でいうガソリン代にあたる費用で、電気自動車(EV)の場合は、燃料として電気を使うため、電気代が都度かかります。
電気代は、充電する場所によって大きく値段が変わりますが、電気自動車(EV)で値段を抑えめに充電できる「自宅充電」ではガソリン車と比べると概ね半額程度になります。
詳細を次の記事で紹介します。
関連記事:いくらお得?電気自動車(EV)の充電料金 vs ガソリン車の燃料費

③車検費用

電気自動車(EV)の車検費用
・購入時の車検(1,2,3年目): 30,640円/年
・2回目の車検(4,5年目): 37,640円/年
・以降の車検(2年間分): 57,640円/年

車検費用には、法的にかかる「法定費用(=自動車重量税+自賠責保険代+印紙代)」と「それ以外の費用(車検基本料+部品代等)」が含まれます。
電気自動車(EV)の場合、2021年5月から2023年4月30日の期間、自動車重量税は「エコカー減税」による免税措置の対象であり、購入から5年分(購入時車検分+購入後の継続車検分)の自動車重量税が0円になるので、車検費用が下げる傾向にあります。
詳細を次の記事で紹介します。
関連記事:【維持費】電気自動車(EV)の車検費用とは?費用を分かりやすく解説
関連記事:【維持費】電気自動車(EV)の自動車重量税とは?免税は?費用を分かりやすく解説

④保険料

保険料は被保険者と車、会社によりさまざまな値動きがありますが、電気自動車(EV)の種類に限ると、「車両の型式」によって費用が上下する項目があります。自動車は型式ごとに保険適用における「型式別料率クラス」というのが割り当てられており、該当するクラスに対して保険会社各社がそれぞれの料率を掛け合わせて算出されます。
詳細を次の記事で紹介します。
関連記事:【維持費】電気自動車(EV)の保険料とは?費用を分かりやすく解説

電気自動車(EV)の維持費の具体例(日産サクラ・テスラモデル3・ヒョンデIONIQ5)

上の章では日産のリーフの維持費について、年平均に平均化した金額で紹介しましたが、購入から7年間の電気自動車(EV)の維持費を考える場合、実際には車検のタイミング(3年目・5年目・7年目)で金額が大きくなり、その他の年では金額は低めになります。
では車種ごとにはどのように変わるのでしょうか。3つの具体的なEVの維持費について紹介します。

日産のEV:サクラXの維持費


日産が提供しているSAKURAという軽の電気自動車(EV)の維持費は次のようになります。


軽のEVであるSAKURAの維持費の特徴は、軽自動車のために自動車重量税や自動車税種別割(旧自動車税)の税金の維持費が低い点になります。
軽のEVの場合、自動車税種別割(旧自動車税)は初年度が2,700円、2年目以降は10,800円であり、普通車の電気自動車(EV)が2年目以降で25,000円であることと比べると、自動車税種別割(旧自動車税)だけでも毎年1万円以上の維持費の低減に繋がります。
なお、上の年ごとの詳細なサクラの維持費は、EVライフ独自の計算シミュレーションをもとにEV100車種以上について比較・掲載しています。詳細を次の記事で紹介していますのでぜひご覧ください。
参考:日産のサクラ Xの維持費・税金

テスラのEV:モデル3RWDの維持費


テスラが提供しているモデル3 RWDという普通車のセダンの電気自動車(EV)の維持費は次のようになります。

普通車のEVであるモデル3の維持費の特徴は、電気自動車(EV)のために自動車重量税や自動車税種別割(旧自動車税)がガソリンを使って走る車より低くなることと、ガソリンではなく電気で走るために、燃料費(充電代)が下がる点にあります。
テスラのEVは、バッテリーあたりの航続距離が長い(=電費が良い)ことで知られているために、電気自動車(EV)の中での電気代を低くすることができます。
また、ガソリンを使って走る車との燃料費を比べると、燃費最上位として知られるトヨタのヤリス対比で半額以下の燃料代になります(安めの普通充電や急速充電をした場合)。
具体的な詳細を次の記事で紹介していますのでぜひご覧ください。
参考:テスラのモデル3 RWDの維持費・税金

ヒョンデのEV:IONIQ5 Voyageの維持費


ヒョンデが提供しているIONIQ 5 VoyageというSUVの電気自動車(EV)の維持費は次のようになります。

普通車のSUVのEVであるIONIQ5の維持費の特徴は、テスラのモデル3と同様に、電気自動車(EV)のために自動車重量税や自動車税種別割(旧自動車税)がガソリンを使って走る車より低くなることや、ガソリンではなく電気で走るために、燃料費(充電代)が下がる点にあります。
ヒョンデのEVも、バッテリーあたりの航続距離が長い(=電費が良い)ことで知られているために、電気自動車(EV)の中での電気代を低くすることができます。
さらにヒョンデの電気自動車(EV)の車体コストは比較的に安いため、EVの導入としては航続距離・維持費・初期費用からも魅力的になります。
具体的な詳細を次の記事で紹介していますのでぜひご覧ください。
参考:ヒョンデのIONIQ5 Voyageの維持費・税金

電気自動車(EV)の維持費を安くする方法

電気自動車(EV)の維持費を安くする上で効果の高いおすすめの取り組みを紹介します。

✔︎電気自動車の維持費を下げる方法

①自動車税を下げる!(軽のEVを検討する)
②電気代を下げる!(無料充電をする)
③保険料を下げる!(保険会社を相見積もり)
④車検費用を下げる!(車検場所を相見積もり)


①自動車税を下げる!(軽のEVを検討する)

電気自動車の維持費を下げる1つ目の方法は「軽のEVを検討すること」で、電気自動車(EV)の自動車税を下げることができます。
電気自動車(EV)の自動車税(自動車税種別割)は、電気自動車(EV)が排気ガスを出さないために一律25,000円です。
しかし、四輪車に限定すると唯一「軽自動車のタイプ」に対しては異なる税額が設定されており、次のとおりです。

軽の電気自動車(EV)の自動車税:10,800円/年

つまり、普通車と比べると毎年14,000円ほどの維持費を下げられることになります。
「軽のEVってどんなのがあるの?」という疑問をお持ちの方は次の記事もご覧ください。
関連記事:電気自動車の軽自動車とは?一覧とお得感を紹介!

②電気代を下げる!(無料充電をする)

電気自動車の維持費を下げる2つ目の方法は無料充電を活用することで電気代を減らします。
街中には電気自動車(EV)の普及のために無料で電気を提供してくれている充電スポットがあります。
ちなみに編集部で記事を書いている私は、半年ほど電気自動車(EV)に乗っていますが、そのほとんどを無料充電しており、有料の充電は旅先で2度ほどしか使用したことがありません。
無料充電を探すアプリも充実しているので、ぜひ身近な無料充電スポットを探しておきましょう。
関連記事:いくらお得?電気自動車(EV)の充電料金 vs ガソリン車の燃料費

③保険料を下げる!(保険会社を相見積もり)

電気自動車の維持費を下げる3つ目の方法は「保険会社の相見積もりをとること」で保険料を下げることです。
保険料は、保険会社によってお得となるポイントが異なります。例えば、長年無事故で運転している人の割引率をとても高くし、車両自体の保険料はそこまでお得でないような保険会社もあれば、逆に車両自体の保険はとてもお得だけど、人に関連する保険料はそこまで安くないような保険もあります。
そのため、自分にあった保険を見つけるには、さまざまな保険会社で見積もりを取ってみることが大切です。

◯実例
例えば編集部の担当者が実際に試したとき、保険の一括比較を提供する某サイトを通して、有名保険会社7、8種を一括見積もりすると、その金額は次の幅がありました。

年額:(22年10月に実施)
最安値保険会社:73,800円
最高値保険会社:238,800円

実に年額だけでも15万円以上の開きがあり、大きく維持に影響を与えます。電気自動車の維持費を抑える上で、保険の相ミツは「必須」といえるので、ぜひネット検索等で一括見積もりしておきましょう。

④車検費用を下げる!(車検場所を相見積もり)

電気自動車(EV)の維持費を下げる4つ目の方法は「車検場所を相見積もりすること」で車検費用を下げることです。
車検は大きく分けると値段の下げられない「法定費用」と値段の変化が大きい「法定外費用」に分かれます。
法定外の費用は、整備会社における車検の基本料金などにあたり、整備会社によって大きく値段が異なります。
整備会社ごとの車検の基本料の相場は次のとおりです。

ディーラー:42,000円
整備工場 :30,000円
カー用品店:18,000円
ガソリンスタンド:14,000円
車検専門店:13,000円

基本料だけでも2万から3万円の開きがあります。車種によっては対応の可否もあるかと思いますが、車検を受ける前にぜひチェックしておきたい内容です。
参考記事:【維持費】電気自動車(EV)の車検費用とは?費用を分かりやすく解説

電気自動車(EV)の維持費を知って、EVをもっと身近に!

本記事は「【完全版】電気自動車(EV)の維持費の全てを紹介(自動車税・電気代・車検費用・保険料など)」について紹介しました。

改めて、電気自動車(EV)の維持費のグラフを示します。

電気自動車(EV)は購入してから5年目分までは減税・免税などで維持費がお得になり、
・初年度:10万円前後
・2、3年目:12万円前後
・4、5年目:13万円前後
・5年目以降:15万円前後
*値段を平均化するために、車検費用を年額に換算して計算しています(実際は、購入時に3年分、購入後3年目に次の2年間分、5年目に次の2年間分、と車検時に一括の費用発生がありますが当記事ではその金額を年額として平均化しています

本記事では言及していませんが、保険料として車両保険が別途乗ってきます。車両保険は車種ごとに大きく異なり、年で数万円の上乗せになるので、参考程度にご留意ください。

なお、参考までにガソリン車の場合、22年現在は多くの車種で免税・減税がなく、自動車重量税や自動車税種別割を電気自動車(EV)と割高になり、燃料費は2倍程度になることから、ガソリン車の年間の維持費は平均して20万円程度になります。

購入から7年間で合計すると、電気自動車(EV)で維持費は90万円程度、ガソリン車では140万円で、差額は50万円ほどで、年平均で7万円程度の節約になることを意味します。

電気自動車(EV)は新しい種類の車なので分からないことが多いと思いますが、当記事が電気自動車(EV)の理解を深める手助けになれていたら嬉しいです。

最後になりますが、今回はEVの一般論で維持費を紹介しましたが、実際には「電費(ガソリン車でいう燃費)の違い」「車種ごとの保険料の違い」などにより、EVであっても車種ごとに維持費は変わります。「1つ1つのEV車種ごとを調査するのは大変、、、」になりますので、ぜひEVライフの簡単シミュレーションをお試し頂き、EV車種ごとの維持費の違いを検索してみてください。

「EV維持費のかんたん比較」はこちら

読んで下さりありがとうございました。
それでは、良いEVライフを!





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